5.大使室から
(2)大使挨拶
(イ)2010年に向けての課題
明年2010年は、カブース国王の即位40周年を祝う記念すべき年です。11月18日の国王誕生日及びそれに続くナショナルデー前後を中心に盛大な記念行事が予定されています。我が国としてもこの記念すべき年を共に祝うべく、一年を通じて意義のある行事を企画したいと考えて計画を練っているところです。
経済分野での発展に見合う形で、政治・安全保障分野における交流と協力関係を深めていくことも重要と考えます。地図をご覧になれば分かりますが、オマーンはホルムズ海峡の外側に天然の良港を擁し、同海峡を通る国際航路帯はオマーン領海内を通っています。このことから、この地域における我が国船舶の航行を確保する上でもオマーンとの関係を良好に保ち、信頼関係を維持していくことが肝要です。折から、インド洋における海上自衛隊による給油活動に加えてアデン湾・ソマリア沖の海賊対処のための活動が始まり、哨戒機P3Cの飛行も予定される中で、寄港地ないし緊急避難地としてのオマーンの重要性は高まりこそすれ、減じることはありません。
我が国企業の有するノウハウや技術をオマーンのために役立てることを仲介するのも大使館の重要な役割です。昨年、オマーンでは赤潮が深刻でしたが、太陽エネルギーを使った赤潮対策のための装置、太陽エネルギーを活用した淡水化や発電のための装置など、オマーンのエネルギー政策と環境政策に協力しながら、我が国としての貢献の道を探っていきたいと考えています。
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