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オマーンの香水「アムアージュ」のご紹介2015年8月16日掲載 オマーンを代表するお土産の一つに,乳香があります。乳香とは,カンラン科ニュウコウ樹から採取される固形の樹脂で,炭で焚くことで,その奥深く神秘的な香りを楽しみます。 乳香は古代の王族や貴族の社会において黄金に値するものとして取引されていた歴史があり,現代においても大変珍重される天然香料の一つです。オマーンは最高級の乳香の産出地でもあります。 1983年,カブース国王の命により,その乳香を基礎香料に用いた香水ブランド「アムアージュ」が誕生しました。アムアージュは元々国賓への贈答品として創設され,「王様の贈り物(The Gift of Kings)」とも呼ばれています。全ての工程が念入りな手作業で行われており,基礎香料として,乳香の他,バラ,ジャスミン,カルダモン,ビャクダン,シナモン,コリアンダーなど120種類にも及ぶ天然香料が使用されています。50mlのボトルの値段は65~95リアル(≒21000~31000円)で,世界で一番高価な香水とも言われます。1991年にカンヌで行われた国際免税品展ではスター・プロダクト・オブ・ザ・イヤーを受賞するなど,世界的にも認められたオマーンの伝統を反映させた独自の香水ブランドです。 2015年7月,久枝大使夫妻とアムアージュの工場を訪れました。マスカット市内中心部から30分ほど離れた場所にあるこの工場では,香水ができるまでの行程や,使用されている香料,現在販売されている37種類の香水をくまなく見学することができます。併設されているショップでは香水や関連商品の購入もでき,観光スポットの一つになっています。 香水の男性用のボトル上部は,オマーン人男性の伝統的装飾品である短刀(ハンジャル)の柄の部分,女性用のボトル上部はモスクのドーム部分(カッバ)を模した形になっており,香りだけではなく見た目にもオマーンの伝統が反映されています。大変値段の高いものですが,銀製品と並んで,オマーンを訪れる人々に最も人気のある高級土産品になっています。 オマーンにいらした際には,是非一度アムアージュの香りを試してみてはいかがでしょうか。 (派遣員 記) ≪ページトップへ≫ |